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吉水快聞展 ~夢うつつ~
注目Exhibition
仏像研究により習得した技術から生み出される数々の彫刻作品
 吉水の作品は、人間以外の生物・無機的な物全てに魂が宿っているような喜びにあふれている。ネズミが寝ている花びらにも魂が宿っているような、まるで人の手のひらで起こさないように包み込む優しさが伝わってくる。仏像研究により習得した技術から生み出される数々の彫刻作品は、動植物などをモチーフにした想像上の生き物が多く、まさに「夢うつつ」に現れる一瞬をとらえた作品である。現実の生き物は爪や甲羅、重なる鱗に年輪が現れるが、吉水快聞の作品は彩色や截金等の技法により絵画的に美しく表現されている。一方で立体的には生き物の骨格や肉感、目配せに至る細部まで写実的に表現され、今にも動き出しそうである。≪桜雨≫カメの甲羅は金色に変化して美しい宝石の首飾りのようなもので飾られている。豊かな亀毛は毛流れを截金で表現し、全体的にさわやかな緑色から金色へ彩色が変化している。ありえない程美しい生き物の姿が今にも動き出しそうなのはなぜなのか。夢を見ているのか現実だと思っている事が夢なのか。
吉水快聞(巧匠堂 / 彫刻家 文化財保存修復師)
よしみずかいもん
1982年 奈良県の寺に生まれる。
2006年 東京藝術大学美術学部彫刻科 卒業
2008年 同大学大学院美術研究科 文化財保存学専攻 保存修復研究領域 彫刻 修了。快慶の造り出した仏像に興味を持ち、同大学院後期博士課程において、奈良東大寺の快慶作阿弥陀如来立像の想定復元模刻研究を行う。
2011年 博士課程修了。博士(文化財)号取得後、奈良県内に工房「巧匠堂」を構え文化財保存修復に携わる。
大正大学客員教授、龍谷大学非常勤講師

開催日時:2025年3月17日(月)~3月30日(日)9時〜21時
     ※日・祝は9時〜17時、3月24日(月) は休館 
会  場:1階 ギャラリースペース
料  金:無料
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