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吉水快聞展 ~夢うつつ~ 関連ワークショップ 截金を体験する
Workshop
伝統的な工芸技法にふれる截金体験
 截金(きりかね)は古くは細金とも呼ばれます。金・銀・プラチナなどの箔を数枚はり合わせ、竹刀を用いて細く切ったものや、菱形などに切った切箔を筆を使って膠で貼っていく技法です。 筆で線を描くよりも細く、均一な線を施すことができます。日本における古い作例として、法隆寺の玉虫の厨子(飛鳥時代)や東大寺戒壇堂の四天王(天平時代)があげられます。 鎌倉時代には快慶が金泥地に截金を施す技法を好んで用いました。
吉水快聞は大学院で東大寺俊乗堂の快慶作阿弥陀如来立像を研究しました。同像は左足、足ホゾ外側面に針書で「広岡ニテ承元二年九月一日 細金初」とあり、承元二年(1208 年)に截金(細金)が施されたことがわかります。 截金の歴史においても年代のわかる重要な作例といえます。(※引用論文:吉水快聞「快慶と快慶風の阿弥陀如来立像について━東大寺俊乗堂像模刻制作と善光寺像の修復を通して━」より)  
 吉水快聞は文化財保存修復師として仏像に向き合う一方で、現代木彫作家として「夢と現実」の狭間を捉えた作品を追及している彫刻家です。少年時代から自然に親しみ人間以外の生き物をモチーフに木彫作品を繰り返し創作し発展させてきました。
今回のワークショップでは、作家と共に御殿山を散策し自然の中で創作の原点を探るところから始めます。
ワークショップの最後に「吉水快聞展━夢うつつ━」展を鑑賞し截金の表現を振り返ります。素材の準備・デザイン・伝統工芸技法の体験を通して、截金に挑戦してみませんか?

開催日時:3月22日(土)10:00〜15:00(12:00〜昼休憩あり)
会  場:創作室3
講  師:吉水 快聞(巧匠堂/彫刻家 文化財保存修復師)
     畑 景子(巧匠堂/漆作家 枚方の美術家展出展作家)
料  金:1,000円(材料費込)
定  員:10名(先着順・事前申込制)
対  象:小学生以上
持 ち 物:道具は全て用意いたしますが、眼鏡等必要な方はご持参ください。昼食・水分補給用のための飲料(蓋つきのみ)。
申込受付:2月15日(土)10時から電話・窓口受付 ※定員に達したため申込受付は終了しております
注 意 点:汚れても良い格好でご参加下さい。天候により、散策内容を変更する場合があります。
お問合せ:御殿山生涯学習美術センター 050-7102-3135

◆講師プロフィール◆
吉水 快聞(巧匠堂/彫刻家 文化財保存修復師)
よしみずかいもん
1982年 奈良県の寺に生まれる。
2006年東京藝術大学美術学部彫刻科 卒業
2008年同大学大学院美術研究科 文化財保存学専攻 保存修復研究領域 彫刻 修了。 快慶の造り出した仏像に興味を持ち、同大学院後期博士課程において、奈良東大寺の快慶作阿弥陀如来立像の想定復元模刻研究を行う。
2011年博士課程修了。博士(文化財)号取得後、奈良県内に工房「巧匠堂」を構え文化財保存修復に携わる。 大正大学客員教授 龍谷大学非常勤講師   

畑 景子(巧匠堂/漆作家 枚方の美術家展出展作家)
はたけいこ
アメリカ、ボストン生まれ。       
2014年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士 課程工芸専攻漆工芸領域修了。
主な展覧会に、個展「キセキのきせき」(Note Gallery, 大阪、2024) 「枚方の美術家展 vol.2」(ひらしん美術ギャラリー、大阪、2023)など。 「京都市立芸術大学制作展」同窓会賞(2012)「第二回神々への捧げもの」優秀作品賞(2010)などを受賞。
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